木曜日, 7月 02, 2009

シュッ

最近観ましたです。映画ら。

フェデリコ・フェリーニ『サティリコン』
時代背景とかどうでもいいくらいに世界観の圧倒がすごい。
で、小さいセリフ多すぎてストーリーとあまり関係ない(のかな?)箇所は
訳が載らないっていうのも何か興味深かった。
古い映画ってそういうもんでしたっけ?
しかもそれがイタリア語だから言ってる雰囲気もつかめない。
結局印象としてはカオスって感じでしょうか。でもかっこよかった。

ウディ・アレン『スリーパー』
彼のように人生をかるーく受け流すみたいに暮らせたらなあ。

コーエン兄弟『未来は今』
細やかな展開とか説明があんまりなくて、スピード感重視だから楽しめた。
話の展開にも力技が効いていて、ちと無理があるのもまた良し。
ポール・ニューマン、かっこいい。

ミランダ・ジュライ『僕とキミの虹色の物語』
まず、原題と大分違う。
"ME AND YOU AND EVERYONE WE KNOW"だっけか。
内容からみると原題の方が全然しっくり来た。まあそれはどっちらけで。
この作品は違うけど、例えば小説が原作の映画の場合って、どうしても内容が薄くなると言うか、
文章で創られたニュアンスとかテーマを実写で表現するのってかなりいつも失望があるじゃないですか。
特に本当に言葉選びに苦心して作られた作品ほど、そう。
「グレーとギャッツビー」とか「老人と海」とか。
でもこの監督、ミランダ・ジュライにはもしかしたらその失望がないことを期待できるかもしれない。
もちろん文章とやり方は違うけど、この作品には始終同じ語り口のようなテーマとトーンがしっかりあって、
すごく小さな小さな微妙な出来事とか心理とかを、
またどことなく違う方法でうまーく拾って映像化できてるってとこが素晴らしい。
要はそのシーンに作り手の言葉が見えるような感じがするって所。そのポイント。
僕みたいなアメリカ現代小説好きには、とてもいい作品のように感じました。
さすが『Yoi Toy』斉藤Pがオススメしてくれただけあります。意味がある。